草加小話

埼玉県草加市での暮らしで拾ったエピソードとそうでないエピソードを綴ります。

文学

BiSHの「beautifulさ」。リンリンにとって美とはなにか。

こんばんは。 今夜はBiSHの「beautifulさ」という曲の紹介をします。 www.youtube.com 2016年に発売されたアルバム『FAKE METAL JACKET』に収録された、BiSHのメンバーの一人であるリンリン作詞の曲です。作曲はいつもの松隈ケンタ、編曲は田仲圭太です。 リ…

BiSHの「サラバかな」によって我々はBiSHからBiSH後の世界を託されていた

「サラバかな」は2015年5月27日に発売されたインディーズ1作目のアルバム『Brand-new idol SHiT』に収められた曲。コンサートの定番曲の1つで、終盤に歌われることが多い。 作詞が竜宮寺育で作曲が慎乃介(蟲ふるう夜に)。竜宮寺育が作詞したBiSHの曲は10曲あ…

北方謙三『チンギス紀』。チンギス・カンはタイムトラベラーか。

こんにちは。 最近北方謙三の『チンギス紀』をKindleで読んでいます。今11巻まで読んで、最新刊は12巻。まだまだ続く様子です。モンゴル帝国強いです。戦闘場面の描写の寄りと引きの激しいカットつなぎは手に汗握ります。登場人物たちもみんな曲者で魅力たっ…

クラウドの隅っこから「90年代ベスト」というメモが出てきた

クラウド(Googleドライブ)の隅っこから「90年代ベスト」というテキストが出てきた。パソコン通信にでも載せたのだろうか。なんだか気恥ずかしいリストですが、せっかくなのでご紹介します。 90年代ベストブック 【人文社会】 『世界史の誕生』岡田英弘/ちく…

『俳句空間』で俳句の前衛を知った

実家から『俳句空間』という雑誌が出てきた。1987年のNo.6から1993年のNo.23(休刊記念号)まで。 発行は弘栄堂書店。編集人は大井恒行。編集協力委員は安部鬼九男、夏石番矢、林桂。 僕は俳句が好きだった。 友人が尾崎放哉を仲間たちの輪に持ち込んでから急…

『月刊ポエム』。詩が好きだったことを思い出した。

実家をあちこち漁っていたら、『月刊ポエム』という雑誌がぞろぞろ出てきた。高校生の頃買っていた雑誌だ。ああ、詩が好きだったんだ。 月刊ポエムの創刊から休刊まで(1号欠けている) 『月刊ポエム』は創刊が1976年10月号。すばる書房。編集長は詩人の正津勉…

はっぴいえんどいの「風をあつめて」は必死になって訴えている

松本隆によるはっぴいえんどの楽曲の歌詞は「です」という語尾が特徴的だ。日常的で口語的で丁寧。 「風をあつめて」(『風街ろまん』(1971年)に収録)ではこんな連発が見て取れる。 「見えたんです」「見えたんです」「見たんです」「翔けたいんです」 細野晴…

松本清張の『点と線』を初めて読んだらあまりに今を映していて驚いた

どこからともなく松本清張の『点と線』が出てきた。 長編推理小説 点と線 松本清張 奥付に「昭和35年7月10日初版発行・昭和50年7月10日190版発行」と記された古びたカッパ・ノベルズ。だいたいみんな読んだであろうベストセラー推理小説だが、うっかりして読…

時に血の乾き耐えきれず(回文)

時に血の乾き耐えきれず歯を血みたいな感覚喉は心だけだ舌わずかごうと鳴る 見よ涙のその顔ああ丘の園だ皆よ見るなと動かず(私だけだろ) ここはどの区間か泣いた道を外れ消えた際(きわ)か ーーーーーーーーーーーー (後に帰途) 後に帰途(越谷市増林)…