草加小話

埼玉県草加市での暮らしで拾ったエピソードとそうでないエピソードを綴ります。

筒美京平。メロディーが上下し、流れ、伸びる、その軌跡の美しさにただ感動する。

2020年10月7日、筒美京平が亡くなった。

1997年に作曲家生活30周年を記念して発売された「筒美京平 HITSTORY」(CD8枚)は僕のバイブルだ。ざっと聞き返してみた。印象深かった曲を挙げてみたい。

弘田三枝子「渚のうわさ」1967年

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筒美京平初のヒット曲。編曲も筒美京平。フルオーケストラのゴージャスなサウンド。ハープ、フルート、ピアノが印象的。弘田三枝子は可憐に歌い、サビではパンチの効いた声を聞かせる。大瀧詠一が絶賛していた。もしかしたらいきなり始めから最高傑作かもしれない。

西田佐知子「くれないホテル」1969年

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3拍子の洗練された響きのイントロから始まるが、物憂げなメロディーと歌声で演歌っぽくなる。でも1コーラスの終わりの「ホテル♪」のコードと譜割りにジャジーな曲調が当てられる。ギャップ感がマッシュアップ。このとんがったアレンジは筒美京平自身。

欧陽菲菲「恋の追跡 (ラヴ・チェイス)」1972年

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ブラス・ロックのバンドチェイスの「黒い炎」(1971年)のサウンドやフレーズを翌年にすぐに採り入れた曲。ブラス・ロックは欧陽菲菲の声にぴったり!

※参考までに和田アキ子の「黒い炎」(チェイス)カバー。エリック・ミヤシロのトランペットがキュインキュインしている。↓

https://www.youtube.com/watch?v=H29B2nV-GDY

麻丘めぐみ「芽ばえ」1972年

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1972年当時はこの曲の良さがわからなかった。1997年に改めて聴いたとき、16歳の少女の情感が、歌詞とメロディー、歌声によって素直に届いて、ときめいた。編曲は高田弘ちあきなおみの「喝采」のアレンジャーだ。

ザリバ「或る日」1974年

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ザリバは矢野顕子がソロ・デビュー以前に鈴木顕子として参加していたグループ。編曲は矢野誠。歌い方がその後と全然ちがう。ビブラート強め。丁寧な歌唱がフォークの名曲に仕上げている。ヤマハポプコン系の小坂明子とか小坂恭子の雰囲気に通じるかも。とにかくなんでも作れる筒美京平

大橋純子たそがれマイ・ラブ」1978年

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歌い出しの「今は夏♪」が独特の途中感。そこからのサビにサビが二重三重に乗っかるような果てしない展開で高まり続ける。大橋純子の歌声の素晴らしさが全開で現れている。

中川翔子「綺麗ア・ラ・モード」2008年

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作品集CD以後の割と最近の作品。作詞・松本隆、作曲・筒美京平の黄金コンビメロディーが上下し、流れ、伸びる、その軌跡の美しさにただ感動する。これこそ歌謡曲だ。