草加小話

埼玉県草加市での暮らしで拾ったエピソードとそうでないエピソードを綴ります。

「赤とんぼ」。郷愁からプライマル・スクリーム(原初の叫び)へ。

8月10日(日)大泉学園のライブハウス「in“F”」で、ピアニスト東秋幸さんとフルート奏者宮川悦子さんのお二人のコンサートがありました。
東秋幸さんが作曲した曲と既存の曲を東さんが編曲した曲の演奏で構成されていました。
1曲ごとに曲の解説を丁寧にしてくれて、音楽をしっかり聴くコンサートでした。

東秋幸さん編曲の「赤とんぼ」が印象的でした。
懐かしいメロディーが美しいフルートで奏でられ、ピアノがフルートに静かに寄り添うと思いきや、だんだんとズレ始め、緊張感が生まれて来るのでした。途中で琉球音階みたいになる場面がありましたが、これは琉球音階ではなくジャワ・ガムランの音階だそうです。東さんはジャワ・ガムランについて研究して論文を執筆したそうです。

【東秋幸さんと宮川悦子さんの「赤とんぼ」。「in“F”」でのライブの数日前の演奏風景】

若い頃、ジャズボーカリスト安田南のカセットテープを毎晩聴きながら眠っていました。とくに「赤とんぼ」が好きでした。1975年の「SUNNY」に入っている曲です。赤とんぼが自然にFly Me To The Moonに移り変わるのはすごいアイデアです。
【赤とんぼ ~ Fly Me To The Moon / 安田南】

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1976年、山下洋輔トリオはサックス奏者アルバート・アイラーの「Ghosts」を演奏しました。アルトサックスの坂田明は、最後のほうで「Ghosts」から感じ取った感覚のまま「赤とんぼ」を演奏し始めるのでした。
山下洋輔トリオ - Ghosts part ii】

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坂田明はその後、自分のユニットで赤とんぼを演奏しました。サックスで号泣しています。郷愁はプライマル・スクリーム(原初の叫び)を呼び込む。ジョン・レノンの「マザー」のように。
【赤とんぼ (Akatombo)】

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さて「in“F”」店主の佐藤浩さんはジャズベーシストでもあるとホームページに書いてありました。

※共演者(敬称略。順不同)
富樫雅彦阿部薫、原寮、井上敬三、豊住芳三郎、近藤等則、土取利行、梅津和時、 カール・ベルガー、芥正彦、岡本“どんどろ”芳一、、、。

ジャズのレジェンドたちの名前が並んでいます。阿部薫は1978年に亡くなっているのに、共演していたんですね!

赤とんぼ」は「ねえや」と呼ばれた子守の少女(女中)との思い出が歌われています。ねえやに背負われて赤とんぼを見たこと、15で嫁に行って以来便りが途絶えてしまったこと。
15で嫁に行ったというのは、私(作詞者 三木露風)が15のときにねえやが嫁に行ったのだ、という説がありますが、ねえや自身が年齢15で嫁に行ったというほうが自然みたいです。だいぶ早いですけどね。

左から東秋幸さん、店主の佐藤浩秋さん、宮川悦子さん