9月8日(土)に草加市文化会館ホールで邦楽コンサート「日本の響…草加の陣2018」が開かれます。
6月8日に、出演者の一人、長唄三味線演奏家・作曲家の杵屋裕光(きねや・ひろみつ)さんがご逝去されました。
その後、新たな出演者が発表されました。民謡クルセイダーズです。寡聞にして存じ上げませんでした。
ギタリストの田中克海さんと民謡歌手のフレディ塚本さんが中心となって結成されたグループだそうです。
音楽ウェブマガジン「POPSCENE」に紹介記事がありました。
正規CDリリース前にもかかわらず、あのライ・クーダーがツイッターで取り上げたり、雑誌や新聞で取り上げられたり、ピーター・バラカンが監修する音楽フェスティヴァル、“Peter Barakan’s LIVE MAGIC!”に出演したりと、すでに大きな注目を集めている話題のバンド、民謡クルセイダーズ、待望のデビュー・アルバム。誰もが知っている日本民謡が、ラテンやブーガルー、クンビア、レゲエ、さらにはアフロビートやエチオ・ファンク等々、奇想天外なアレンジで生まれ変わる。
ライ・クーダーが注目したというのはそれだけですごい! 買いでしょう!
そしてもう1点、ピーター・バラカンさんの名前が出てきますね。バラカンさんは、「日本の響」の司会者です。おそらくバラカンさんの推薦があったのでしょう。
ピーター・バラカンさん主宰のYoutubeチャンネルで民謡クルセイダーズを紹介する回がありました。そこで、バラカンさんは、「久保田麻琴さんが教えてくれました」と言っていました。もちろんそれだけでも買いですよね!
⬇ 民謡クルセイダーズ『エコーズ・オブ・ジャパン』
この動画で民謡クルセイダーズは、民謡の多彩さとラテンやアフリカ音楽の多彩さを真っ向勝負させていることがわかります。
ときどき民謡と伴奏の微妙な合わなさを感じます。一部コードのミスマッチとかで溶け合い切ってない感じがするのでしょうか。
でもこの違和感こそスリリングで現代的なんですよ。リミックスやマッシュアップに通じると思います。
マッシュアップっていうのは、ある曲のボーカル部分と別の曲の伴奏部分をミックスする手法のことで、曲が生まれ変わる快感があります。けっこうコード進行が合わないけれど、そんなことは些細なことだと思えてきます。耳が慣れてくるわけです。
パンク・ニューウェイブ以降、私達の耳の許容範囲はかなり広がったのですから。
民族音楽のリミックス、マッシュアップというと、1979年にホルガー・シューカイが発表した「ペルシアン・ラブ」という曲を思い出します。
ラジオから流れてきたイランの女性歌手の歌声をサンプリングして、そこに甘美なギターサウンドを重ねています。
デビッド・バーンとブライアン・イーノの「My Life in the Bush of Ghosts」(1981年)も、民族音楽や宗教音楽の歌声をラジオやレコードからサンプリングして激しいサウンドで包み込んでいました。
そういうリミックスやマッシュアップっていうのはスタジオワークです。
民謡クルセイダーズは、マッシュアップをライブの人力で実行するわけですね。
ところでクルセイダーズと言えば、ウィルトン・フェルダー、ジョー・サンプル、スティックス・フーパーたちのジャズ・クルセイダーズ(後のクルセイダーズ)ですね。
また、加藤和彦や北山修たちのザ・フォーク・クルセダーズってのもありました。
民謡は英語で言うとFolk Songですね。
ってことは、民謡クルセイダーズはフォーククルセイダーズなのか。
「日本の響…草加の陣2018」コンサート情報
//////////日時と会場////////////////////
日時:2018年9月8日(土)13:15 開場/14:00 開演/18:30終演予定
場所:草加市文化会館ホール
//////////出演アーティスト////////////////////
◆鬼太鼓座(和太鼓)
◆ネーネーズ(沖縄音楽)
◆澤田勝秋(津軽三味線)
◆民謡クルセイダーズ
◆森田 彩(民謡)
◆中村明一(尺八)/FOREST
//////////司会////////////////////
◆田中隆文(「邦楽ジャーナル」編集長)
//////////チケット発売中////////////////////
※全席指定・未就学児入場不可
S席:7,000円(友の会 6,700円)
A席:5,000円(友の会 4,800円)
B席:3,500円
//////////発売所////////////////////
草加市文化会館チケット窓口ほか
詳しくは草加市文化会館ホームページへ。