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草加小話

埼玉県草加市での暮らしで拾ったエピソードとそうでないエピソードを綴ります。

板金屋さんは銅製のゴジラを作っていた

草加
 草加市中央の細い裏道を歩いていました。いやいや裏道なんて失礼です。その昔、葛西道と呼ばれていた重要な道路なのだそうです。
 その通り沿いに「銅仁板金(どうにばんきん)」という建築板金の会社がありまして、窓ガラスの内側に展示されているちりとりがシンプルでいいなと前から思っていました。
 今日は壁面の銅板打ち出しの看板にふと目がいきました。松の枝から鷹が下を睨む、かっこいいい絵柄だったのです。

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 ↑  銅仁板金の看板レリーフ

 立ち止まって写真を撮っていたら、ちょうどそのとき年配のご主人(社長さんでしょうか)が出ていらっしゃったので、思わず挨拶しました。
 僕は展示されてるちりとりについて尋ねました。
「あのちりとりは売り物ですか?」
「ああ売り物だよ。300円だ」
 なんという安さ! もっと立派なやつは1,000円とのことで、拝見したいと申し出てみたところ、中にどうぞと案内されました。
 階段を上がって2階の作業場に、立派なちりとりの在庫がたくさんありました。

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 ↑ 1,000円のちりとり

「これは木製の柄だけで仕入れに400円かかっている」
「それじゃ儲かりませんね」
 この1,000円のちりとりは、形も細部もたいへん美しくて欲しいなと思ったのですが、ちょっと置く所に困りそうだったので、300円のものを買うことにしました。
「それは1階だ」
 1階に戻ったらご主人は写真を見せてくれました。それは集合写真でした。ご主人は今80歳で、つい最近「傘寿(さんじゅ)」を祝って草加小・草加中の同窓会があったのだそうです。
 ご主人はつづいて銅の破片がたくさんはいったトレイと、ゴジラペーパークラフトの説明書を見せてくれました。
 これはいったいどういう意味でしょうか。

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 ↑ 銅板を切り抜いたゴジラの部品

「もしかしたら、銅板でゴジラを作るんですか?」
「そう!」
 ご主人は説明書の通りに、紙ではなく銅板を切り抜いて小さな部品をこつこつと作っているのです! すべての部品を組み上げていくと、銅製のゴジラの完成となるわけです!
 部品はトレイ2杯分ありましたが、ここまで切り出すだけで2ヶ月もかかったとのこと。ゴジラ本体の完成はいつになることでしょう。完成したら絶対見に来たいと思いました。
 表が茶色で裏がグリーンのちりとりを買って帰りました。角のギザギザの絞りがかわいいです!

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 ↑ 300円のちりとり