草加小話

埼玉県草加市での暮らしで拾ったエピソードとそうでないエピソードを綴ります。

巨大な鉦(かね)をツインで打ち鳴らすと笛のような倍音が鳴り響く

日曜日、南越谷阿波おどりを見に行きました。

こうた連」の鉦がバカでかくて驚きました。しかも2人!

待機中の鉦担当者に思わず声をかけてしまいました。

鉦の2人のうち1人は徳島県鳴門市のうず潮の方だそうです。

南越谷のこうた連とうず潮連は姉妹連の関係にあって、こうた連はうず潮連からあらゆることを学んできたといいます。

巨大な鉦のひとつは、徳島から持ってきたもの、もうひとつはこうた連のためにまったく同じ素材、大きさ、形状で作ったもの。

持たせてもらったけど、すごく重かったです。

音は火急を告げる半鐘を連想しました。

彼は興味深いことを言いました。

同じ鉦を同時に2つ鳴らすと、共鳴して倍音が立ち上がってくる。

果たしてどんな音なのか、越谷コミュニティセンターの広場で、こうた連の組踊りが行われたときに耳を澄ましてみました。

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こうた連の鳴り物はリズム・パターンが多彩で、すごい完成度でした。とくに竹が備えつけられた締太鼓から打ち出される自由で正確な連打に魅了されました。

大太鼓の人の一人が持っていた撥が不思議でした。太いんだけど握り部分が細い。バットようなグリップエンドもついている。聞いたところ、自分で削ったとのことです。

さて、倍音を聞かなくては。

ふと、ピー、という鋭い音が聞き取れました。鋭いけれど儚い響きでした。ちなみに笛方は誰も笛を吹いていませんでした。

これか!

その後こうた連を追いかけて、「聞こえました!」と伝えたら、「ありがとう! また来年聞きにきてください!」と握手されました。 

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